裁判で撮影禁止の理由

裁判所の法廷では、裁判長の許可を得ない限り、撮影、録音が出来ないとされています。

この点、裁判の公開は、憲法で保障されており、原則として、誰でも法廷の傍聴が可能です。

では、なぜ、裁判で、撮影、録音が認められないのでしょうか。

撮影による被告人、証人に対する影響

刑事訴訟規則、民事訴訟規則では、撮影、録音は、裁判所の許可を得なければすることができないと規定されています(刑事訴訟規則第215条、民事訴訟規則第77条)。

一般的には、裁判所の法廷で撮影が自由に認められると、被告人や証人に不当な圧力をかける手段となったり、法廷秩序を乱したりするおそれがあることが理由と言われています。

裁判所の法廷においては、秩序維持のため退廷を命じる権限が裁判長にあり、これに付随して録音撮影を禁止することができるとされています。

つまり、撮影、録音によって、被告人や証人が萎縮してしまう可能性(精神的プレッシャーを感じ、裁判で自由に話すことができなくなるなど)、裁判の進行に支障をきたす可能性を考慮しています。

【参考条文】

  • 刑事訴訟規則第215
    (公判廷の写真撮影等の制限)
    公判廷における写真の撮影、録音又は放送は、裁判所の許可を得なければ、これをすることができない。但し、特別の定のある場合は、この限りでない。
  • 民事訴訟規則第77
    (法廷における写真の撮影等の制限)
    法廷における写真の撮影、速記、録音、録画又は放送は、裁判長の許可を得なければすることができない。

裁判所の法廷でメモ、イラストは認められる

裁判例では、裁判所の傍聴席で録音録画する権利が争点となった事案があります。

最高裁判例で、法廷内のメモ、イラストは認められています。

ニュースなどで、法廷のスケッチが使用されるのは、メモやイラストしか認められず、撮影が禁止されているからです。

また、ニュースの中で、裁判官のみ映っている法廷内の短い映像が流れることがありますが、世間の注目を集める事案では、審理前の様子に限り撮影が許可されることもあります

これには詳細な決まりがあり、例えば、カメラを回すタイミングは裁判官の入廷開始時から裁判官全員の着席後開廷宣告前の間の2分以内などとされています。

裁判の公開との関係

なお、上記のような運用は、裁判の公開の原則との関係で、その妥当性に関して様々な議論のあるところです。

裁判の公開は、憲法で保障されており、原則として、誰でも法廷の傍聴が可能です。

裁判の公開はもともと、適正手続きを保障する(密室裁判をしない)という観点から、すべてオープンにして主権者である国民に監視させるための仕組みです。

また、インターネット時代の今、法廷にいない人に対して、裁判がいったいどのように行われているのかをリアルタイムで知らせる方法やツールは、ますます増えています。

これらの時代の変化を考慮して、今後は、裁判の適正(公正さと透明性)を確保するため、裁判所の法廷での在り方について、更に議論が深まるものと考えられます。

【参考条文】

  • 憲法第82
    1 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。
    2 裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。

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