飲酒運転
罪の概要
飲酒運転を行った場合は、法律上、酒気帯び運転、酒酔い運転又は危険運転のいずれかに該当する可能性があります。
「酒気帯び」とは、アルコール検知器を用いた検査により一定値以上のアルコール量が検出された場合を指します。
一方、「酒酔い」とは、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態を指し、「酒気帯び」よりも多量のアルコール量が検出された場合にはこちらの罪に該当し得ることになります。
「危険運転」とは、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させた場合をいいます。
弁護活動のポイント
飲酒運転をしてしまった場合には、飲酒後に運転をしてしまった目的や、飲酒量、交通違反歴などを考慮して、酌むべき事情があるのであればそのような事情を慎重に検討し、捜査機関や裁判所に対して主張・立証を行っていくことになります。
当然、飲酒運転は許されない行為ですが、寛大な処分、判決を得るためには、自ら犯してしまった過ちに正面から向き合って反省し、裁判所に伝えることも重要です。
なお、飲酒運転により人身事故を起こしてしまった場合、被害者の怪我の程度等によっては初犯であっても実刑判決になる場合があります。そのような事態を避けるためにも、弁護人を通じて被害者に謝罪の意思を伝えたり、保険金とは別に被害弁償金を渡したりするなどして早期に示談を成立させられるよう被害者と交渉し、執行猶予付判決の獲得に向けた活動をしていく必要があります。また、自動車を処分するなどして、今後飲酒運転を起こさない状況を自ら作るなどの真摯な反省を示すことも重要です。